パスルーツ研究のビブリオテクで偶然に知った講演会を聞く。研究所の微生物研究者パトリック・フォルテールさんによる "Les microbes : amis ou ennemis ?" (微生物:友か敵か)。
彼の話で興味深い科学者の存在を知る。一人は、
カール・ウーズ Carl Woese さん。リボソームRNAの配列比較から古細菌(アーキア)の存在を発見し、それまで生物界には原核生物と真核生物の2つしかないと考えられていたのを真性細菌、古細菌、真核生物の3つのドメインが存在することを示した方。こういう生物の世界観を変えるような仕事をする人は尊敬の対象になるが、そこに辿り着くまでには大きな発見にしばしば付き纏う無視や嘲笑の対象にもなった。もう一人は、バクテリオファージの名付け親でもあり
ファージ療法を開発したフェリックス・デレル
Félix d'Herelle (April 25, 1873 – February 22, 1949) というパスツールで研究をしていた方。彼らの周辺についてはこれから少し調べてみたい。
実はフォルテールさんの話は今年の2月にも聞いているが、今回も研究対象に注がれる一直線の熱と愛を感じた。微生物は隣接領域ながらなかなか目を向けることがなかったので、今改めて目を開かされているという印象である。この地球の主役は目に見えない微生物であるという彼の見方には、大切なものは目に見えないというサンテックスの言葉を思わせるところがあった。われわれの想像を超える存在である微生物は、生命の起源や種々の生命現象、さらには疾病を考える上でこれからも目が話せない。
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